2012年冬 TBS SP 東京は根津界隈の片倉家。この家の亡くなった主人・浩三の七回忌の日、無事法要を終えてほっと一息の妻・ちよに、別居している長男の良一が改まって話があると言い出した。家の立ち退きを期に、自分たちと同居しないかと提案する良一。それに対し、ちよは住み込みで家政婦をすることに決めているという。良一と妻の雪子は自分たちが笑われると反対するが、ちよは意に介さない。 そのやりとりを聞いていた長女の節子は、ちよに縁談があると割って入った。相手は浩三の親友の黒崎宇一。小さな会社を経営している黒崎は3年前に妻を亡くしている。子どももおらず、老後の蓄えもたっぷりある。条件は申し分ないと強く勧める節子に、次女の巴はちよが可哀想だと猛反対し、兄妹喧嘩が始まる。 その頃、ちよに正式にプロポーズした黒崎も実の妹の波子に再婚の決意を告げる。相手のことは何も話さない兄をいぶかった波子は自分でちよのことを調べ上げ、家まで押しかけてくる。 そんな矢先、黒崎の会社が倒産する。